ナミゾウカンパニー セカンドプレイス部-8

みなさま本日のご機嫌はいかがでしょうか。

今日は出勤すると、指示表にある業務を始めているところへ指導員が横に来られ、

「今日は今から規定通りに動けているか、いくつかチェックします」

と伝えられました。返事をして、前回までに覚えた流れで仕事につきました。お昼時はお客様で混み合い、それぞれが取られるバラバラで午後の遅い時間まで食品を引き取りに来店されるようです。つまり、ドンと膨れ上がる山の時間があって、そこからなだらかに下りながらも小さな山も現れます。

覚えたことを間違えないように、お客様にぶつかったりしないように隙間を縫うように素早い動きが大事です。それは脳で理解できていても、経年劣化の足がついてきてくれません。それでも先輩スタッフさんを見習っていきます。

多分一時間の監視タイムだったようです。指導員さんがまた横に来られて、その検定結果を説明されました。

もらっていた休憩時間の間も帰り道でも、そして今も気持ちに深く突き刺さりしばらく消えていかないくらいの厳しい結果でした。

「ナミゾウさんは目力が強いというのでしょうか、目を見開いてお客様に対応しています。それはお客様に圧を与えますので注意してください」

「笑顔が少ないです」

最も悲しかった指摘は、

「ナミゾウさんはお耳が聞こえにくいのですか。お客様に顔を傾けてお話をされていましたね」

この問いは予想外でした。すぐには聴力の不自由さを言われていると理解できず答えに詰まり、

「いいえ。日常生活ができています」

と返事をしました。

あいまいにせず厳しく指導する方針だと思います。指導員さんの気にひっかかり、良くない印象を持たれた事実があることがとても悲しく、聴こえにくい人と判断されたスタッフならば、スタッフ間、またお客様からご注文をお聞きするには問題ありに判定されるでしょう。

その一言を受けてから、いつどの時にお客様が不審に感じられるほど耳を近づけてしまっただろうか、悪癖なのだろうかと思い返しましたが、個別には思い出せませんでした。

アミゾウ(子)はまだモスキートトーンが聞こえるはずです。わたしにはそれは聴こえませんし、マスク越しの早口でしかも小声となるとお手上げであるのもほんとうです。昨日まで暮らしてきて、聴力を疑問視されたことはなかったのです。こちらが、いち客として様々な店舗に行き、電子マネーで支払いますだの、袋は持っています、今言われたポイントカードは持っていませんと答えるとき、幾度も聞き返されることは経験してきました。

一度の言葉で理解し、聞き返してはいけないのだとするならばここはわたしにとっては難しい職場なのかなと悲しくなった次第です。店内の音楽、大勢の話し声の中、傾聴するつもりでいる態度は言い訳であり、良くないと言われたわけですので考えこんでしまいます。

すぐに辞めようと思ったアルバイトではありませんが、試用期間中に不適格の判定があれば契約解除になるでしょう。それも現実です。

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