ナミゾウカンパニー 美化部

みなさま本日のご機嫌はいかがでしょうか。

1ヶ月弱のサイクルでネイルサロンに行って、パラジェルネイルを施してもらっています。担当してくださるネイリストさんは、ネイルに関すること以外には話しかけてこられません。ブースから見える空をただただぼーっと眺めるその一時間は、デフォルトモードになれます。

テーブル上にはタブレットが置かれていて、日本のバラエティ番組や、「ドラえもん」「怪盗グルー」が流れています。今日は映画「キングダム」を見せてくれていました。ヒットした作品ですし、出演俳優さんは実力派が大勢です。内容を飛び飛びに追いながら、「魏」や「秦」の国名が出てきます。中国大陸を舞台にした大河アクションドラマでしょう。そこから、中学高校時代の歴史授業、さらにズレて、世界地理の先生の授業内容を思い出しました。関西言葉の早口で、まるで落語のような先生で、堅苦しくない内容、時には本線から横道に入ることも多かったです。

その中でも「世界のトイレ」について教えてもらったことが面白くも衝撃でした。川の流れで流す、太い縄で始末する、など「そんなことするんだ」の連続です。現在でも文化の違う各地では、他の方法があるのかもしれません。

先般カンヌ映画祭で、役所 広司氏が主演男優賞を受賞されました。喜ばしく、日本の片隅にいる一人として誇らしいことです。モチーフに東京は渋谷の公共トイレが使われているそうです。公共であるからには使用する人数が多く、汚れも臭いも多いことでしょう。50年前のトイレはほぼ和式、使ってきた人にはわかると思いますが、連続して使用するとそれはそれは汚れが重なっていきます。その頃に比べると随分清潔になっていると感じます。明るく、個室も広くなりました。

もちろん現在主流の洋式であっても排泄の場であるからには、内容は同じです。ウォシュレットのあるなしではなく、全体に気分よく使えます。数年前から、高速道路の公衆トイレを利用しておどろきました。明るく広く、使いやすい。うれしかったです。

映画「三丁目の夕日」シリーズを何度か観る機会がありました。覚えている景色や街並みが次々に出ます。昔ってのどかでよかったよね、戻ってみたいな、とは一度も思ったことがありませんし、これからの街を見たい気が強いです。たったひとつ、トイレがもっと快適な場所になると信じているからです。

これもまた映画「スラムドッグミリオネア」を観た後、しばらく気分が晴れませんでした。ハッピーエンドなのですが、トイレに関する映像がだめでした。

断食したり、ミニマルに生きてこの世を去る人はたくさんいるでしょう。でも、ただの一度も「排泄せず」に生存することはないと考えています。女性の多くが最低限、安心して排泄できる環境であればこそ、落ち着いてこどもを産んで慈しむことへつながるはずです。

世界一美しい空港、羽田空港もいいなぁと思っています。ヒステリックに清潔を目指すのではなくせめて、気分が悪くなる場所でないこの先の未来のトイレが楽しみです。

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