ナミゾウカンパニー 旅行部 1課

皆様本日のご機嫌はいかがでしょうか。

旅慣れた人、移動をラクラクできる人に憧れます。無駄の少ない行程表を企画できかつ実行するそんな旅行の経験はありません。

そういう私が重い腰を上げ往復できた経験を書きます。

旅行は好きな人にとっては[日常]ですが唐突に出かけたくなる私にとっては[大冒険]。        心身がそこへ行って滞在してとてもとても良かった日本国内の場所を③件書きます。

① ベネッセハウス(香川県)。22年開催の「瀬戸内芸術祭」通称瀬戸芸の春期に宿泊しました。ただただ無心にそこにあるものを目にし、気になるものには時間をかけて凝視できる。貴重な一泊でした。美術品展示のおまけに宿泊設備を置いてますよ、の感覚です。オーバルのルームと迷いましたがミュージアムの一室を予約し、波音と夜空の中にいました。何が、何を、ではなく何も無い体にできるそんな場所です。これこそまさに十人十色の時間旅行です。勧めてくれた家族に感謝です。

② スイデンテラス(山形県)。ここは開設の小さな記事を読み、行きたいとすぐに思ったものです。ですが当時の住まいからは移動に時間がかかることから半ば諦めていました。昨秋東北に別件で行くことが決まり、この機を逃す手はないと思いたち、実行です。庄内平野にそっと建つあっさりしたホテルです。出羽三山が嫌でも目立つまさに平野。お米が美味しいはずです。外観は美術館、内部はカーブが多用されていないにも関わらず柔らかい。宿泊室内は現代のタブレット端末があるほかはテレビもなく開けた窓から刈入れの終わったまさに水田があって、日常の耕作作業も見ました。          食事が素晴らしかった。厳格なヴィーガン生活の方でなければたくさんの野菜とともに魚と肉料理がいただけます。朝食がまた種類豊富で好物のこんにゃくや青菜をたくさんいただきました。      電動サイクルのレンタルがあり初挑戦し、こんなに快適な自転車乗りができるんだと感動しました。都市部に住んでいたのに高校が家から遠く、雨でも雪でもせっせと自力で足を動かしていた日々を思い出し、こんなのあったらよかったのになと思ったわけです。                    館内備え付けの書籍を部屋に持ち込み寝そべって読み、目の前に真っ黒な夜の水田を見ながら露天風呂でぼんやりする。こういう時はこの世界で会えなくなった何人かの人々のことを思い出し、宇宙はいい天気かな、今日は元気ですか、なんて返事もないのに問いかけます。               このスイデンテラスにひかれた気持ちには前段があります。数年前家族と希望が一致してパリに連泊するたびに行きました。その時にもぜひ訪れたかったポンピドゥセンターメッスを設計されたのが同じ建築家、坂 茂氏です。メッスは新聞記事で見たもの以上に清々しく解放感に満ちた素敵な美術館でした。

③ 東京ステーションホテル。ご存知の方が多いクラシックホテルです。前記2軒と同じくその存在を知ってからずいぶん時日が経ってやっと20年秋に宿泊しました。映画のセットかしらと思えるほどコンパクトに見えても室内が広く天井高もあるんです。それから静か。仕事でお会いすることがあった方が東京出張には僕はここを使う、ぜひ行かれるといいですよとここを勧めてくれました。おっしゃる通りでした。40年近く経って実現しました。メイミヤ(オリジナル造語です、冥土の土産を略す)をまた一つ得ました。

これらのことを書いてみようと思い立ったのは日本経済新聞の日曜版にランキング形式で勧められていたトップテン内に全て載っていたからなんです。

期間限定のものでない限り、いつかはその機会が来るもんだと思った次第です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました