ナミゾウカンパニー 映像部1課

皆様本日のご機嫌はいかがでしょうか。

現在国営放送の地上波で放送中のドラマ

「大奥」

を楽しんでいる方はいらっしゃるでしょうか。私もその一人です。別の番組の再放送予定を調べているときに新番組案内でこれを知り、ごひいきの 冨永愛さんがどうやら主演のようだとわかり録画して観ています。だまされたり、強烈な悪意があったり厳しいことも起こりますが、やはりそれぞれの立場で信念があり、物事は方向一つではないのだと教えられます。

さすが国営放送。朝の連続ドラマ主演経験者である俳優さんが出演され、鍛えられている演技には引き込まれます。笑っているけれど悲しい、憎んでいて悲しい。信じていい存在がそばにいてくれるとわかった時にやっと波立ち続けていたこころが穏やかになった一瞬。セリフのない表情と動作だけで感情表現できる俳優さんは素敵です。

2月28日放送回で何より感服したのが、藤波という役を演じる歌舞伎俳優の片岡 愛之助さんのあるシーンです。

最高位である将軍より下賜された書状を受け取る際、膝元へにじり寄る。それから受け取った書状を片方に捧げたまま膝を優雅に動かしながら、まっすぐ元の座へ戻る。その所作の実に実に美しいこと。さすがお稽古を重ねた人は違うなと、シーンを巻き戻して再度観てしまいました。通ってはみたもののついに上達できることなく終わった茶道で見ていた先生の動作を思い出します。ギクシャク、が全くないんですね。

声質のいい人も多いです。将軍吉宗さんの右腕、加納 久通を演じる貫地谷 しほりさんの可愛いながらよく通るツヤのある声。それ以上にお気に入りなのが、杉下を演じる風間 俊介さんの声質がいいですねぇ。すこしだけフォギーなんですがよく通る。優しさを出す時、怒りをこめ肝の据わった時など変幻自在。放送年度は今思い出せませんが、非常に屈折した男性を演じていました。そのときにアイドル養成所の所属俳優さんだと知り驚きました。

ストーリーは史実に沿った部分もあるので、日本史のおさらいをしています。原作はよしなが ふみさんという漫画家さんの作品です。彼女の別の作品で「きのう何食べた?」の中に難しくないけれど美味しく作れる料理が描かれていると知って読んでいました。同棲する二人が男性二人と知ったのは後からです。そのうちの一人が、歩いているとき突然思いが込み上げてきて道の上で

「こんな日が来るとは思わなかったぁ…」

とこどもがうぇーんと泣くように涙を流すシーンがあるんです。こちらも思いがけない涙が出てしまいました。こんな描き方ができる人のストーリーはいいものだろうなと期待して観はじめ、その通りです。

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