みなさま本日のご機嫌はいかがでしょうか。
国営放送局で見つけた、カーラ・デルヴィーニュ氏が案内役をされている「カーラ・デルヴィーニュ 本当の私を探す旅」を録画しました。脳に刺激のある内容であると感じながら少しずつ進めています。ドラマや映画、国内ドキュメンタリー番組と違って小さなことを考えてしまい、なかなかすいすいと観ていけません。
エピソード3内で登場された、西村 宏堂氏の言葉には平易な言葉の並べ方、伝え方ひとつでそれらが稲妻の鋭さにもなるのだと気付かされました。
氏はメイクアップアーティストとしてだけ生きていくことも選択できる能力を持ち、同時に仏教寺で育った体験も持つ方です。海外で実力をつけて帰国され、浄土宗の修行を始める際に師僧にみずからの迷いを打ち明けたところ、
「仏の慈悲は月の光の如くである。自分の色に輝いてよいのだ。」
と伝えられたそうです。わたしは現在のところ異性愛者のままできましたが、明日変わるかもしれないのだと近年の研究や当事者の持つ事実からわかってきました。ですから、西村氏の受けた感銘とは違うのでしょうが、この師僧の言葉に涙が出ました。努力のできない自分、ねたむだけで動かない日々につくづく嫌気がさしていますが、moonlightがあまねく照らしてくれるのであれば、すみっこにいてもいいのかなと、この文を書きながらまた泣いています。
自己憐憫は得意です。「根暗ね。」と切り捨てる人にもたくさん会ってきましたし、自分の調子が良い時は平気で他者に同じ思いを持つのですから厄介なやつでもあります。
西村氏と交流したカーラ・デルヴィーニュ氏は言います。
「自分自身が幸せでいることが、他人を支える力の源になる。」
ヒト世界で起きている事実を、理解できるといいとそれだけはいつも思っています。「前向き」「上昇志向」は嫌いな言葉です。前ってどっちさ、上や下って何さと。心の狭さを広げ自分の持つ円周が広がっていくのが望みです。持ち時間の残りでどれだけ広げられるのか、これを楽しみにします。
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