ナミゾウカンパニー 美化部

皆様本日のご機嫌はいかがでしょうか。

2月にはスイセンが、3月に入ると梅や沈丁花の香りが日に日に濃くなってきます。冬も秋も苦手な季節ですが、開花の少ない時期にくっきりとその香りを感じることができるのもまた、晩秋から早春までと感じます。冬の花火もさぞ夜空できれいだろうと想像します。上空で強い風が吹いていて、低い空でも空気が透き通るのでしょう。

香りのあるものがとても好きで、これは幼少時の記憶、体験が底にあります。母がディオールの「ディオリッシモ」を使っていたようで、体臭とも合っていたのでしょう、彼女から良い香りがしました。高校生までは香り付きの制汗剤を使うのが関の山で、フレグランスを常用するのはそれ以後18歳を過ぎてからです。

先述した「ディオリッシモ」に似たミュゲのコロンから始まり、地方都市のさらに小さな町内で手に入るものといえば、資生堂の化粧品店の商品。それでも次々に試し、長く使うものもありました。

廃盤になったはずですが、「スーリール」の香りがとても気に入り、快適でした。「禅」、「琴」これらはかなりマニアックです。白檀(サンダルウッド)系統がドンとあり、ダメな人にはとことんダメですね。

それから少ないおこづかいを香りものに注ぎ込むことになりました。「三島 由紀夫」氏の作品、「午後の曳航」の一文に「アルぺェジュの香りが…..」とあるのを読み早速捜索。当時はもちろん検索サイトもなく、詳しい友人もいなかったので、自力で探す。ブランド、「ジバンシィ」の製品とようやくわかり、何本も使いました。18歳の日本人には濃厚すぎたはずです。その時期に戻り、「あなた、似合ってないからおやめなさい。」とたしなめたい。

以下はその後使ってきたものの一部です。

① 「レール・デュ・タン」ニナリッチ

② 「アナイス・アナイス」キャシャレル

③ 「ジョイ」ジャン・パトゥ

④「ケンゾー・フラワー・バイ・ケンゾー」KENZO

⑤ 「ENVY」グッチ

⑥ 「ETERNITY」カルバン・クライン

⑦ 「TOVA」「アレッサンドロ・デラクア」「TOUS」

⑧ 「RED ROSE」JO MALONE

⑨ 「CHANCE EAU TENDRE」CHANEL

①、②、④はスパイスを感じますが、それがくど過ぎません。

⑤、⑥は甘さ少なめ、クールなエンディングですので、やはり装いがかっこいいものに合います。

⑦は強めの石鹸系統。今は下火のようですが流行があった15年前に癖になり、よく付けました。

⑧ 旅立たれた英国のダイアナ様のお気に入りと知り、購入。その爽やかさと絶妙な持続時間に感激し何本も使い、今はアミゾウ(子)の定番品です。 

上記の中で一番愛し、名品中の名品ときっぱり言いたいものが③「JOY」です。バラとジャスミンがふんだんに使われ、消えていく経過の間にも幸せになる、まさに「歓喜」の香りです。20代半ばに見つけ、当時の財布はかなり痛みましたが、全く後悔はありません。スプレイヤーに詰め替え、持ち歩いては付けていました。現在は廃盤です。近いフォーミュラの商品をここ数年来さがしています。フレグランスのオーダーサロンも身近になり、かなり細かく香料を見ることもかなう今になりましたが、同じものにはもう会わないのだろうと記憶の中にだけ置いて、時々思い出します。

旅路の現在地は⑨です。雑に言うと「おばちゃまテイスト」。加速する老化という妖怪と二人三脚のわたしにしっくりしています。

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