ナミゾウカンパニー 食堂部

皆様本日のご機嫌はいかがでしょうか。

還暦年齢到達を数年前に過ぎた老夫婦二人ですが、食に対する興味がいまだ薄れず、家計に占める食料費の割合が減りません。ですから、おしゃれに気を使う、旅に行くなどに回せる余裕がいつまで経ってもできないままです。ハミゾウ(夫)はそれにまったく違和感ないようで、

「生きてるうちしか食べられへん」

と当たり前の一言を言い、今日もわたしが出かけることを知って、お気に入りの菓子店へ寄って買ってきてと頼んできます。先月にも何度かおねだりされてきたのですが、糖尿病の数値、血圧の高さともによろしくない彼に

「お菓子は食事じゃないの。塩分糖分脂質その全部が多い背徳品」

と断ってきました。実はわたし自身、小麦粉系統の食品が大好物。毎日摂るなら米飯よりも、パン類。クッキー、ケーキの焼き菓子にも吸い寄せられる。しっかり焼き色のついたタルト台にナッツがのっかっているものなら即買いしたくなります。

昨日は遠方へ行き、帰宅が遅くなり、今日もまた遠路を往復する仕事に出ていたハミゾウにいたわりと自分の欲望を満たすためと思い、しばらくぶりにロールケーキをいただきました。

大阪の北浜に本店を構える「五感」さんの「米粉のルーロ」です。定番品のもの以外に季節ごとに趣向を凝らした商品が発売されます。桃、メロン、シャインマスカット、栗、芋…..時季時季においしく穫れる果物や作物が巻き込まれて出てきます。そろそろ出してくれてるかな、とショーケースを見ますと。ありました。

季節の限定ルーロ 「さくらと完熟苺」です。添えられたしおりには。

春をイメージした桜のロールケーキです。白いんげんでおつくりした桜風味のコンフィチュールと完熟苺を、限定農家でつくられた『新潟県胎内産コシヒカリ100%』の米粉を使用した淡い桜色の生地で巻き上げました。軽やかで気持ち華やぐ春の味覚をお楽しみください。

とあります。以前友人が3月4月は好きではない、気持ちがそわそわし不安感も他の季節と違うから嫌だと言っていたのを聞いたことがあります。人それぞれ気候から受け取るものが違うと思いました。わたしは鈍感寄りなのかそのような感傷を持った記憶がほとんどなく、日本の四季の中では晩春が好きな一等賞で、それ以外の時季は選外です。冬も夏も耐え難く、好む方の多い旅に絶好の秋すらも苦手です。初秋の段階で早くも、これから寒くなるんだよなぁとそんな当たり前のことに悲しくなっている自分に、そりゃそうですよと、ひとりツッコミをします。今日は一等賞の気楽な季節が巡ってきたと実感できる限定ルーロをいただきました。

基本の米粉のさっぱりした甘さの生地はいつも通りなめらかで、白いんげんコンフィチュール、つまりジャムペーストの酸味もべちゃっとせずまとまっていく。さすが「五感」さんだと拍手。桜餅によくあしらわれる桜花の塩漬けが絵のようにす。百貨店内にある店舗へ時々寄り、財政とその日のショーケースの引力との間で綱引きが開始されます。財政が勝っている我が家ではありませんから、つまりは負け越しを覚悟しています。このお店の商品は完売になる時間が早いので、今日も店舗スタッフさんに念のため尋ねてみると、本日分はケース内の3本とのこと。会計をして、取り置いてもらいました。ヨレヨレとお勤めから帰宅したハミゾウに大きくカットして出しましたら、満面の笑みでした。脂肪分、塩分ともに多いとは思っていますが、同じ炭水化物であっても米粉ならではの穏やかさや、腸への負担の少なさが小麦系のケーキよりはいいと信じていただいています。

送別の季節でもあり、百貨店内はいつも以上にお祭り状態でした。明日からも皆さんが楽しく買い物できる日が続いていくよう願います。

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