みなさま本日のご機嫌はいかがでしょうか。
ドラマやドキュメンタリーをじっくり視聴できる長所が国営放送にあると思っています。パートタイム勤務をしなくなり、朝時間が増えてから連続ドラマの次の番組をほぼ毎日録画して観ていた時期があります。
「あさイチ」その番組名です。知恵がもらえるなぁ、と実感していたのですが、観ることが嫌になり録画も視聴もやめました。番組の内容が不快だったわけでも、飽きたのでもなく、ただつらくなったせいです。
衣食住の基本においてさまざまな知恵や工夫が紹介され、司会者と案内するアナウンサーさん始め、スタジオゲストの方々も納得する技が次々に出てきます。当初はその通り真似をし、上手にできて今も継続できている行動がいくつかあります。
ある回で、水道代金を節約する方法として廃棄する布を切って用意しておき、鍋やフライパンの汚れをぬぐい去ってから洗うことを紹介されていました。成果として実際に水道代金の請求書を映されていてその金額に驚き、今も納得できないでいます。新聞や、折込チラシ、その頃にはまだ配布があった電話帳の古いものを破って洗い物の前に使っていましたし、夏の盛りでも家族全員が頻繁にシャワーを使うこともせず、湯船には少なめに湯を張る、洗い物の最中には水を出したままにしない、庭木もない我が家よりも、かなり低い金額が書かれていました。
学童男子の2名と夫がおられ、シャワーを使う日もあるでしょうになぜそれほど少ない使用量だったのかわからないのです。
別の回です。30代半ばにして一戸建て住宅の返済を終え、FPとして仕事をされている方が登場。ティッシュを使うときに、
「これは白いものだけれど、福沢諭吉とも思える。我が家にはずいぶん前に買ったティッシュが一箱あるだけです。」
と話し、学童期の娘さんとおやつのクッキーを食べていて、じかに素手で食べた後、家族全員が持っているミニハンカチでその手を拭きます。そのハンカチはすぐさま各自のポケットへ。
あれこれ気になって、以後「あさイチ」の視聴はやめました。
水の節約は心がけていますし、ティッシュにしても無駄使いしてきたとは思っていなかったのに、これほどキチキチしなくてはいけないのか、そうかできないから今も生活が苦しいのかと突きつけられたように思いました。
そこから底意地の悪さとあがきの気持ちが反撃を始めます。クッキーでベタベタの手をふいたそのハンカチをそのままポケットにしまうということは、家族全員のハンカチと衣服を毎日洗濯することになる。白い福沢諭吉の倹約にはなるが、水、電気、洗剤はどうなのか。30年前には、風呂の残り湯を洗濯に使う知恵も推奨されたが、現在はむしろ止められるから、そこでの節約は難しいはず。
ティッシュを使わず、鼻血やくしゃみ、鼻水はどうやって処理するのか。
さらに「家事のしすぎが日本を滅ぼす」とタイトルが激辛な本の著者インタヴューを読み、こっちで行こう、と決めました。家事を賢く倹約も同時になど、難問です。であれば、息苦しくない方法を探すしかないです。
<少々の食堂部>
生活上の仕事の中で好きなものはありません。キッパリ言います。食事の家事については、美味しいものをいただくことがとても好きですが、計画立案、購入作業、洗い物、調理、盛り付け、配膳、下膳、調理器具及び食器洗浄、乾燥、収納。これらのどこにも浮き立つものがないです。調理法が書かれたものを読んでいて、行数が少ないな、簡単だなと思って読み返すと、
「ここは前もってしておきましょう」「一晩漬ける」「素揚げを」とあります。それが美味へのパスポートとは思えても、壁ができ、「いやだ」になり、その料理には挑戦しません。魚の食事で最も好物は旬のお造りで、次が塩焼きです。ハミゾウ(オット)は魚の煮付けが好きですが、わたしは煮汁の味が先に立ち好きではない上に、煮た上で少し冷まし照りを出したり、味の染みをよくするその時間差さえうっとうしくなるありさまです。10年前頃までは、人様の夕食事情を聞くたびに情けない自分を思い知らされ、げんなりしていましたが、老化とともに少しずつ落ち込みが減ってきました。
今夕の食事支度の時間が近づいてきます。用意するわたしは毎度うんざりですが、パッとしないものを出されるハミゾウも我慢の連続でしょうか。
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