みなさま本日のご機嫌はいかがでしょうか。
さいわいなことに、今日までのところ、五感に問題を抱えず過ごしてきました。10代から近視にはなりましたし、数年前からはお約束のように諸先輩方の後を追うように老視にもなっています。これらは自助努力で大改善できるものではないです。
聴覚にも不自由せずこれた今、つくづく後悔することがあります。話す速度と声の高さ、自分が話す量、そのどれもが良くなかったことです。改善できていないのはわかっていないことの証左だとお叱りの声が聞こえます。さすがに還暦年齢を超え、声の高さには注意していました。
ところが。足掛け3年に渡ったウイルス騒ぎの中、全員がマスク越しに会話をせねばならない異常事態を過ごしました。意志の伝達のためには会話をせねばならず、低音で言うと聞こえづらいことが多々ありました。
生活上関わりになる他人様とのやり取りには気を遣っています。しかし親しい友人との会話や家族とのだんらんではついつい「キンキラ声」になります。その声が自分でも嫌でたまりません。海外ドラマをたくさん観てきて、女性俳優の声質に憧れます。シンガーでもハイトーンボイスより、渋い声のアーティストが好きです。彼女たちはプロフェショナルですから、低く出す声でも歌詞やせりふは聞き取れるよう訓練しているはずです。ただただいいなぁ、あんな声で喋りたいなと思っています。
声質は生まれ持ったもので、少し注意することでかんにさわるようなキィキィ声は避けられるとしてもこれもまた自助努力に限界があると思います。
残るは速度とその量です。
数年前から人気の占い師さんで「しいたけ」氏が教える性格分類があります。各種占いにしろ、わたしには不可視のもの全てを盲信することはないのですが、これは本当にその通りだと思ったポイントがありました。わたしの持つ傾向として、
「気持ちが突然乗り始め、話しだすと加速しそれが止まりにくくなりやすい」
と、そこに書かれていました。ご指摘通り、それ知ってる、や、このことをぜひ今言いたい、と脳に浮かぶと他者を置き去りにしてでも話し続けてしまいます。しかも高音のハイスピードで、です。わたし自身がその場にいる他者でしたら「頭痛がする」ことでしょう。10年ほど前だったと記憶しますが、朝の情報番組で、天気の解説をする女性キャスターの声がどうにも聞いていられなくて、番組を替えていました。2階で浮いている声とでも言いますか、嬌声ではないのに気にさわるのです。これがわたしなのかもしれないと思い、それも嫌になった理由でした。
先日、スレッディング(糸脱毛)を施術してくださったサロンオーナーは子供の頃から声が低く、彼女はそれが悩みだそうです。わたしがいいですね、憧れますと言うと、これはこれで、聞き取りづらいと言われるので声を張り上げねばならず、それが続いて涸れてしまうとおっしゃっていました。キンキン声も困るし、低い声しか出せない人もいるんですね。
音楽番組を観ていて、ゲストにかつて「ヴァン・ヘイレン」のボーカリストだった「デイヴィット・リー・ロス」が出ていました。何について語っていたかは一切覚えていませんが、とにかく単独インタヴューとはいえ、ノンストップ。ずーーーっと喋り続けるんです。ずいぶんしゃべった後、「ふーー」と息継ぎをし、エヘヘと笑い出したので、そこで爆笑してしまいました。なんだ、喋り続けて我ながら疲れるんだわと。
今日は諺部ではありませんが。
「人の振り見て我が振り直せ」
だとは、まさにこれです。ありがとう。Mr.デイヴィット・リー・ロス。
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