ナミゾウカンパニー 新聞部

みなさま本日のご機嫌はいかがでしょうか。

粘り強い人にずっと憧れがあります。様々な分野で「名人」と呼ばれる、他者から目標にしていると言われる、そんなたくさんの人をうらやましく思っています。世に名の出たひととは違う場所にいるのだとわかってきたのはつい最近のことです。まことにおめでたいわたしです。

忍耐力、持久力、努力、人間世界で生活を向上させるため必要な能力を鍛えず、隣の芝生の青さ、咲いている花の美しさをうらやんできました。同時に、40歳を過ぎる頃まで自分を善人だと思っていました。日本の法に触れないことが基準であるなら、確かに善人ではありましたが、選択に間違いが多く、結果、家族とともに楽しく暮らせてはきませんでした。夫と娘には厄介な同居人であったと思います。

昨日の日経新聞夕刊のエッセイを読んでいて少し楽になりました。わたしの独断で要約しますと、始めたことを投げ出すのを悪だと思い込んでいたと書く筆者は、のちに旅先で出会ったバックパッカーから聞いた言葉を心に残します。不快な環境だと思ったら即座に逃げ、嫌な関係は断ち切り、しんどいと思ったら無理せず断念。生き抜く3つの力、鈍感力、忘却力、逃避力を大事にする。現在を生かし、こころを守り新たな場所へ向かうエネルギーとしてそれら3つの力を使うと。

これなら今まで使ってきた力だなと言えます。ただし、忘却力を行使した内容に「他者の足を踏む」が含まれているでしょうから、その部分はよろしくないとは思っています。

他者に奉仕する作業に意欲を持ったことがありません。教師、看護医療職、ボランティア、多くのこどもを産み、育てること。脳内の番地のどこかが欠落しているのか、一度も望んだことのない分野です。ですからそれらに携わる方々の存在が尊いです。

自己肯定感を上げる、認める、コーチング、と生きやすくするためのさまざまなアプローチ法を見聞きしてきましたが、この文章を読んで落ち着きました。

北村 匡平様。すてきなエッセイを発表していただきありがとうございました。ますますのご活躍を願っております。

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