ナミゾウカンパニー 食堂部

みなさま本日のご機嫌はいかがでしょうか。

実家にいた頃は、仕事で忙しい両親が時間をかけて調理するのが難しく、魚であればお造りか、塩焼き、焼き肉、すき焼き、鶏の唐揚げが多い夕食でした。どれも今に至るまで好物ですので全く不満なく子供時代を過ごせました。自分の家庭を持ち、家計を預かってからは、唐揚げ以外はいいものを買う余裕が持てない年月が続き、時々は高級なものを食べたいものだと思っていました。

大学に入学してからアミゾウ(子)が和食店のお運びさんのアルバイトを始め、親の我々もわずかな回数でしたが、そちらで食事をしました。良い等級の和牛を仕入れて、店舗でその日にカットして出しているお店で、すばらしい味でした。アミゾウも元々肉好きではありましたが、そこでアルバイト終わりにいただいたまかない食で、さらにおいしさを知ったようです。

その後関東に一家で転居して、そちらで育った知り合いやアミゾウの仕事仲間に教えてもらったところへ食べにいく経験をしました。それとは別にインターネット上での投稿サイトで知った「肉割烹」のお店に行ってみました。まず地下鉄表参道駅が最寄りの「よろにく」の予約が運よく取れました。

良い等級の神戸牛を食べた経験がたくさんありますし、アミゾウのアルバイト先でも良いものを出してもらいました。それらとは違うマジックのようなこちらの肉料理に驚きました。シルクロース、シャトーブリアンそれぞれ違う味わいを楽しめますし、テーブルを担当してくださるスタッフさんが、ロースターで一つ一つ焼き上げてくれます。ソースを付けて食べるもの、大根おろしとポン酢で食べるもの、教えられた通りに次々に食べていきます。一つの部位をどっさり食べるのではなく、少しずつ舌触りや溶け方の違うものを食べられることは、当たり前のようで、今まで気がつきませんでした。

それまでは「焼肉店」へ行けば、ハラミ何皿、カルビを何皿、ととにかく美味しいのだからいっぱい食べようと空腹の勢いのままオーダー。ぺちゃくちゃ喋りながら自分たちの気分で焼き、ところどころだけ焼けていたり、焼き過ぎて硬い食べ物に変えてしまっていたり。そんながっかりとは無縁の絶妙な焼き上がり。「肉割烹」とはこういう良いお店なのだとわかり、以後、小銭が貯まると知人の家族も誘って何度も訪れました。

いくつか店舗を開かれています。ぜひ全店行ってみたいと思い、赤坂駅近くの「みすじ」、秋葉原駅から徒歩で「生粋」、中でも駅からのアクセスや店内の広さが良いので、JR恵比寿駅近くの「蕃YORONIKU」へは家族の誕生日を口実に二度三度と行きました。

ここでの食事を知ってからは、普段の食事には工夫をして、食材の値段にこだわらず質素にし、ごくたまに「すばらしい和牛料理」を食べる日のために節約する気になりました。前回は年末のわたしとアミゾウの誕生月を言い訳に行きました。それからそろそろ半年が経ちます。食べたいなと、欲望が湧き始めています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました