ナミゾウカンパニー 映像部2課

みなさま本日のご機嫌はいかがでしょうか。

トム・クルーズ氏の日本公開新作映画「ミッションインポッシブル デッドレコニング」を鑑賞しました。夏休み期間でもあり、年齢の若い方向けのものもたくさん上映されていて、劇場は平日にしては盛況でした。

60歳以上の方々ならば、思い出してくれるでしょう。ミッションインポッシブルはアメリカのTVシリーズだったはずで、指令を録音したカセットテープが終わるとすぐ消失することが毎回ストーリーの始まりになっていました。

「とても難しく危険な場所へ言われた通りのお使いに行ってね。だけど怪我しても僕は助けないし、その後のことも知らないからね〜」

と命令されるその音声は一度限りの再生で消えていきます。何度も見てきたシーンのため、

「iPhoneやボイレコであの音声を残しておいて再生したらいいのに」

と横ヤリを入れながら観ました。出版作の多くを愛読した作家で、先日星になられた「原 寮」氏の主人公沢崎氏は情報提供者や、関係者と会談した際に小さな紙にあらゆる種類の番号や、住所、人名など重要事項を書いてもらい、確認したのち灰皿の中で焼いてしまいます。一作ごとの内容は忘れてしまっていますが、とにかく常時ヒリヒリとした展開が好きでした。それらの描写を読みながら、多くの監視カメラが設置され、オンライン上で些細なことまで追跡されてしまう現代では、この方法だと言った言わない、聞いてる知らないと自在にできる利点があるなと思います。

トム・クルーズ氏が演じるMr.ハントとサポートメンバーは、政府機関の職員でありながらも、その存在はないものとされている。ファンタジーでもあり、駒として動かされる彼らの能力や苦悩に思うことなく、政治に集中力を使う上官が描かれているとこれは現実世界そのものと見えてきます。

そもそも制作している映画関係者の大方が中年齢以上の男性だらけでしょうから、権力構造ががっちり固まってしまうのでしょうか。数日前に読んだ日経新聞のコラムで読んだ言葉「ガラスの崖」についての解説に納得したところだったので余計に考えました。不平を言うばかりで実社会で粘ってこなかったわたしが言うにはおこがましいです。しかし、女性の持つ能力と意欲を見つけて認め、実践してもらえたらおもしろい世界になっていくはずです。細部に気が付き、政治という妙なパワーバランスに右往左往せずに業務が終われば、それぞれの自分時間へ帰っていく。ジェンダーでくっきり分けるつもりはありませんが、女性脳の良さが使える時代を願います。

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